根
創作する人ならわかるかもしれない話。
『これを伝えたい』だからこれを作る
というふうに、イメージや衝動が最初に来る人
羨ましいんです。
自白のようになりますが、私にはそれがない。
スタート地点に、想いやイメージや情熱がない。
瞑想するようにしながら、鼻歌を歌って
心地よい鼻歌が見つかったら、それを楽譜に起こして
そうやって、音が最初にできる。
出来始めた音に、イメージがつられてやってくる。
「ああ、これはあの部屋の景色だ」
そんなふうにして、曲にストーリーが見える。
名前がついて、その名に相応しくなるように捏ねていく。
そう、最初に音が
そして、私の中にあるイメージが連れられてくる。
こういう順番。
では、連れられてきたイメージはいったい何者なのか。
これって、自分の中にある蓄積の部分だと思うんです。
よもや「アカシックレコードから引っ張り出してきたのだ」
などと言うまい。
自分が知っていること、知っている感覚
自分の中にある蓄積を、メロディが連れてくる。
この蓄積って、根みたいなもので
その上に自分という幹が立っている。
しかも、ただの人生経験ではなくて
自分と親和性の強いことが、より深く根差している気がする。
だから、どんな根を張っているかが、作品どころか、その人のあり方すべてに滲んでくる。
この根を観察できれば、
自分の本性というものがわかる気がする。
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