DAY 19 – そろそろ動こう

いよいよ夏休みが終わる。
英文履歴書を書き上げてみて、そう思う。
この履歴書を持って、飲食店や商店などに飛び込んでいく。
「働かせてください」と。
これもまた英語での勝負となる。
相手の言ってることを毎回100%聴きとれるほどの力がない。
だから嫌気がさす。
だが、そこに飛び込んでいかなければ本末転倒。
これ以上の上達はのぞめない。
英語というものをやったから、言葉とは記号であり、コミュニケーションとは類推だと思う。
我々日本人が寿司と言えば、マグロやウニを想像するが、アメリカ人が寿司といえば、クリームチーズの巻かれたフィラデルフィア巻を想像するかもしれない。
日頃100円の回転寿司を食べている子どもと、値段の書かれていない高級店の寿司しか食べない社長さんとの間で、寿司という単語の意味は同じだろうか。
両者の類推は、果たして合致し、同じ意味合いを共有するのだろうか。
同じ文化を共有していなければ、ある単語を同じ意味で受け取った会話はできないと思う。
ヨーロッパに来た本当の意味とは、その類推の精度を文化理解によって補完すること。
だから、飛び込んでいかなければならない。
ヨーロッパの生活に。彼らの文化に。
その中で、今まで記号として覚えてきた単語や文法たちは、意味を持って繋がっていくはずだ。
さて、一つ進展したことがある。
ハウスメイトたちに確認して、部屋の中でギターを弾く許可を得たのだ。
これまで隣人に遠慮して、晴れた日の公園でしかギターに触れなかったが、これで音楽を作れる。
アイルランドはあまりに雨が多い。
そして、これから寒い冬が来る。
冬場の日照時間は3時間ほど。
朝8時にはまだ暗く、15時には日が落ちる。
とはネット情報だが、そんな世界は今まで経験したことがない。
今から楽しみでもある。
実は今既に寒い。
横浜の天気予報をみれば今も30度近い夏日のようだが、こちらは最低気温7度、最高気温15度くらいの日が続いている。
暖房もセントラルヒーティングといって、家のボイラーを使い、家中が暖かくなる設備がついているのだが、それを使用するのは家主の判断であり、まだ先のことらしい。
そんわけなので、荷物が増えるのは嫌だが部屋着用にトレーナーとズボンを追加購入した。
これで凍えずに眠れる。
昨日スーパーに出かけて、その帰り道に大きな教会を見つけた。
ネットによるとアイルランドはカトリックの国らしい。
子どもの頃に通った教会はプロテスタント。
なのでここもきっと異文化だろう。
立派な教会だから中に入ってみたいが、まだハードルは高い。
いつか訪問しようと思う。