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DAY 3 – バスに乗って市街地へ

目が覚めると朝だった。

飛行機での移動中は確かに眠りが浅かった。
初めての海外で、ガラガラと旅行鞄を引き回して2時間も彷徨えば、そりゃあよく眠れるだろう。

これで時差ボケとやらには罹らない。そう思った。

 

朝の支度を終えて、食事をどうしようかと迷っているとホストマザーが近隣の商店を教えてくれた。

曰く、すぐ近くにおいしいサンドイッチ屋があるらしい。
道順を聞いて、さっさと家を出る。

海外とはどんなものか、少しでもその雰囲気を感じ取りたい。

 

この国は気候がとても良い。

日中も暑すぎるということはないし、むしろ風が吹くと肌寒いくらい。
10月とか11月、気候の良い秋の日にディズニーシーに来たかのような、そういう気分になれる。

 

公園にはカラス、ハト、スズメのような日本でよく見る鳥はいない。

代わりにカモメのような鳥や、尾の長い見たことのない鳥が生息している。

 

サンドイッチ屋は通り沿いにあるかと思えばそうではなく、
人に道を尋ねては、わからないと言われ、また聞いて・・・

そうやって英会話を楽しみながら、やっと見つけた。

広い敷地の、中に入っていかなければ見つからない奥まった立地にその店はあった。

常連らしいお客が数人店の周りに集まっている。

洒落た店構えに、今どき風の音楽が流れる。

 

海外ではじめて対面で買い物をする。

やり方がわからないものだから、メニューをみているふりをしながら数人が注文していくのを盗み見る。
なるほどわかってきたのでコーヒーとサンドイッチを注文。

はじめてのことというのは何事も楽しい。

 

ステイ先に戻って食べる。
なかなかおいしい。

食事が口に合わないのではないかと不安もあったが、大丈夫そうだ。

なんとも映えない写真だが、この雑っぽい包み方がまた海外らしくていいじゃないか。

 

 

 

午後は市街地へ行きたい。

行くにはバスを使うといい。

「小銭しか受け付けないからチューインガムでも買って小銭を作っていきなさい」ホストマザーに言われる。

リープカードというものがあるらしいが、その辺の説明は英語が難しかったので聞き流した。

 

バスに乗って、City Centreに行きたいと運転手に告げると金額を言われる。
慣れないユーロ硬貨に苦戦していると運転手が選び取ってくれた。

賽銭箱のような機械にお金が吸い込まれていく。これでOK。

 

ダブリンのバスはその多くが二階建てのようで、
そんなものは珍しいのでもちろん二階席に座る。

中はガラガラ

もちろん最前列に座る。

 

二階席は眺め良し。
しかし、かなり揺れるので車酔いする人には向かないだろう。

 

 

 

City Centreという名前のバス停はどうやらないらしい。

建物が大きくなってきたあたりで適当にバスを降りた。

いよいよやってきた。
これが想像していたダブリンだ。

そんなワクワクした気持ちと、外国人しかいない環境への不安感

なにをしに来たわけでもないが、ふらふらと街を探検する。

 

楽器屋はないものか、ライブのできるバーなどはないものかと、キョロキョロしながら歩くとマクドナルドを発見。

日本では観たことのないメニューを食べようと、チキンサラダと飲み物を注文。

バルサミコドレッシングをかけて食べる。
ストローだけでなくフォークとナイフも紙製、SDGsだろうか。

メニュー自体もビーガン向けメニューという項目があったり、多様性を意識しているのだろうか。

こういうところはアイルランドは日本よりかなり先を行っているように感ずる。

 

 

 

再び市街地探検へ。

歩き回るが、どこもかしこも外国語。
日本の物は日産、トヨタ、ホンダ・・・車くらいしか見当たらない。

店らしき建物ばかりだが入っていいものかいけないものか、よくわからなかったりする。

楽器屋らしき店も見つからない。

 

結局この日は市街地を少しフラフラしただけで、なにか気疲れしてしまいステイ先へと戻った。