DAY 33 – ニックネーム

Takayoshiという名前は外国人からすると非常に覚えづらく呼びづらい名前らしい。
いや、日本人にとってもそうかもしれない。
シェアハウスの住民も仕事先の人々も名前で呼んでくれるのだが、タカヤシだとか、タカユシだとか、惜しい形に間違われる。
今日見たらシフト表にもしっかりとTAKAYASHIと書かれていた。タカヤシ。
これまで人生を通してあまり下の名前で呼ばれたことがない。
学校などではもっぱら苗字だ。
なので人から名前で呼ばれる感覚には慣れない。
職場のネームプレートには各々のニックネームが記載される。
いろいろな国から集まった人たちだからか、馴染まない名前が多いのでニックネームにしちゃおうという試みなのだと思う。
副店長が「TAKSなんてどーよ!」と言いながらテプラを作り始めると、みんな集まってきて猛反対。
普段なんて呼ばれているのか、ということで我がネームプレートは『TAKA』になった。
外国人感覚で呼びやすいニックネームがあるなら、せっかくなので活動する時もその名前で行こうかと思ったが、、、
どうもTAKSは駄目らしい。何を言っているのかわからなかったが不評の嵐だった。
私のために争わないで。
名前で呼ばれることもそうだが、髪を切れとか、ひげを剃れとか言われない。
なにか、個人を尊重してくれているような、そういう居心地の良さがある。
日本にいればしょっちゅう見かけるような、ガラの悪い子どもやあたりかまわずイライラしている人、疲れ果ててくたびれた背中、駅前で泣いているカップル
そういうネガティブなものを未だ見かけていない。
みんなそれなりに幸せそうで、それなりに楽しそうに見える。
いや、ホームレスが多いのは気になるところだ。
そこにも言及しなければ嘘になる。
写真は夜九時になっても人で賑わうダブリンの様子。
渋谷並みに人がいるのに、渋谷を歩くと感じる苛立ちが全くない。
そう、東京で人混みをみると本当に嫌な気持ちになるので将来は田舎で暮らしたいと思っているくらいだが。
バスを待つ際も誰も並んだり列を守ったりしない。
しかし、誰も文句を言わず、人を押しのけるようなこともなく、平和にうまく回っている。
そういう感覚も、だんだん居心地良くなってきた。