Alone
“強がらなくていい”
一人で在ること。孤高を目指し、力をつけ、駆け上っていく。
この曲は、メロディラインとベースラインを別々に動かすことを目指して、1分52秒からはじまるフレーズを最初に作りました。
その部分からすでに『Alone』というタイトルは決まっていて、あとは曲に呼ばれるまま広げていった。
途中でシーンは変わり、孤高を目指して駆け上っていく。ピークに達した後、疲れ果て、崩れ落ち、そして本当の孤独に気づくのです。
孤独が嫌だと言う人には、この曲は合わないかもしれない。
一人でいることを、そのほうが良いと感じる人の心には、寄り添えるかもしれない。
自分の中にある暗闇を、無理して照らし出すことよりも、そこに浸って外界を遮断したほうが救われることもある。私はそうでしたから。
誰も分かってくれない。誰も助けてくれない。
だから、力をつけようともがく。誰にも邪魔されない力が欲しかった。
そんな想いから生まれた曲だろうと思います。
けれど同時に、人間一人では大したことにならないと、それもわかってるんです。
孤高のつもりが、振り向いたとき、そこに誰もいない。なにも得られなかったことに気づく。
人生とはそんなものでしょう。
「強がらなくていい」と、誰かに言ってもらいたかったのかもしれません。